ゴールデンレトリバーは供血犬に適している?輸血の条件とは?

人間同様犬にも血液型があります。
犬の血液型については先日お話しましたが、犬の輸血についてと供血についてのお話をしたいと思います。

ゴールデンレトリバーは供血犬に適している?
輸血の条件とは?

我が家ではゴールデンレトリバーの他に、アメリカンコッカースパニエルもいるのですが、数年前「免疫介在性溶血性貧血」という病気にかかりました。
簡単に言うと、体内に侵入するウイルスや細菌などの外敵を攻撃する免疫システムが自分の赤血球を攻撃し、破壊する病気です。

早期発見・早期治療ができたので命の別状はなく今も元気に暮らしています。

その時に輸血についていろいろ考えさせられました。

犬の輸血治療の現状

現在、日本国内には犬や猫のための大規模な血液バンクがないため、仮にペットの血液型がわかっていたとしても、輸血に十分なだけの血液が手に入らないことがあります。

その場しのぎの対応として下記のような方法で輸血しています。

  • 動物病院で飼育されている供血猫・供血犬から血を確保する
  • 動物病院同士で助け合う
  • 医療用の代替血液を用いる
  • ボランティアのドナー動物を募る

多頭飼いの場合は他の犬から輸血という方法もあるということで、我が家はいざという時はゴールデンレトリバーの愛犬から輸血するという話になっていました。

供血犬になる条件

ボランティアで供血犬になる場合のデメリットとして「一時的な貧血に陥る」、「潜在的な心臓疾患が発現することがある」といったリスクも併せ持っているので、いつでも気軽に行えるというわけではありません。

下記条件を満たしている必要があります。

  • 持病がないこと
  • 10日以上前にワクチン接種を受けていること
  • 8歳未満であること
  • 25キロ以上で肥満体でないこと
  • 感染症や寄生虫症にかかっていないこと
  • 特殊な薬物療法を受けていないこと
  • DEA1.1, 1.2, 3, 5, 7以外であること
  • 輸血歴・妊娠歴がないこと
  • 血小板が正常であること
  • ヘマトクリット(血液中に占める血球の体積の割合)が40%以上であること
※採血と採血の間隔は、最低でも4~5週間空けなければなりません。

動物は、循環血液量の約1/3を損失すると、出血性ショックに陥る危険性が高くなるので、安全な採血限度量は、全循環量の1/4程度であると思われます。

大型犬への輸血などで多量の輸血が必要な場合は、輸血の副反応などのリスクを少なくするためにもなるべく少数の犬からの輸血が望ましく、1頭当たりの供血量が多く必要になります。

なので、供血する犬も大きな犬のほうが望ましいのです。

ゴールデンレトリバーのような大型犬は供血犬に適しているといえます。

しかし、リスクも考えた上で獣医さんと相談して慎重に決めましょう。

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